シジミを食べると二日酔いしないってほんと?

そもそも“シジミが二日酔いに効く!”と言われるのは、「オルニチン」というアミノ酸を豊富に含む食材だからに他なりません。

しかし、オルニチンは元々、私たち人間が体内で精製出来るアミノ酸。そのため、オルニチンそのものは摂取を必須とする必須アミノ酸でも、年齢や生活環境によって摂取を推奨する順必須アミノ酸でもありません。けれど、その原料となる「アルギニン」は、順必須アミノ酸です。

そう、本来オルニチンは、アルギニンを水で分解する際に精製される物質で、その分子式は「C5H12N2O2」となります。

そんなオルニチンは、血中に溶け込み、全身を巡りながら、必要な時に必要な部位で使われるアミノ酸です。まさしく、回遊しながら利益をもたらすという事で、このようなアミノ酸を「遊離アミノ酸」と呼んでいます。

そして、アミノ酸を最も必要としているのが肝臓! 何故なら、肝臓の解毒作用を司るのがオルニチンだからです。

なるほど、だから二日酔いを改善予防してくれるのかぁ!!と思うでしょう? でも、勘違いしてはいけません。オルニチンが肝臓で処理するのはアルコールではなく、「アンモニア」です。

アンモニアは、飲食によって取り込まれたタンパク質が分解される際に出る廃棄物。速い話、ゴミで、そのまま放置しておくと粘膜にダメージを与える有害物質です。蓄積すると、強烈な疲労感や倦怠感に見舞われます。

しかし、飲酒時に肝臓が最優先で処理するのはアルコールです。そうなると、その一方で食事から取り込んだタンパク質分解によって出たアンモニアは蓄積される一方! 結果的に、これが後々まで尾を引き、二日酔いに追い打ちを掛ける訳です。

そこでオルニチンの出番! 肝臓で呼び止められたオルニチンは、アンモニアを回収し、尿素に変えて、その名の通り、尿として排泄します。それにより、二日酔いが軽くなるという仕組みです。

しかも、アルギニンではなく、すでに分解されたオルニチンを含む食品を食べれば、直接腸から吸収され、即戦力として使えます。

これが、お酒を飲む時にはシジミを食べるといいと言われる理由で、確かに、酔いを軽くする効果はあると見ていいでしょう。

しかし、オルニチンには肝臓を強化する作用もあるため、やはり牛乳と同様、普段の食生活で出来るだけ意識して摂取するようにし、いざ、飲み会という時に備えるのが利口でしょう。